フランス語の聞き取りを極める!

フランス語の基礎の勉強を終えても、聞き取りはなかなか難しいものです。このブログは、フランス語中級レベルの方が、フランス語の動画を見て、「聞き取り」、「リスニング」ができるようになることを目指しています。動画の聞き取りを通じて、「フランス語から見た世界」を探っていきましょう。

フランスの言語・文化

パトリック・モディアーノ氏のノーベル賞受賞に関するニュース動画

今年のノーベル文学賞は、フランス人のPatrick Modianoが受賞したが、それについてのニュースを探してみたら、LeMonde.frで、下記の動画付き記事があった。


Pourquoi le Nobel a été attribué à Patrick Modiano 投稿者 lemondefr

インタビューされているルモンドの記者(ラファエルさん)は、話し方がとても速く、非常に聞き取りにくい。よくは聞き取れないが、動画のインタビューの内容は、だいたい下記のようなもの。

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- パトリック・モディアノは、どんな人で、今回、なぜノーベル文学賞を受賞したのですか?

パトリック・モディアノは、間違いなく、現代フランスの偉大な作家のひとりです。
1945年に、フランドル人で女優の母とイタリア出身でユダヤ系の父の間に生まれました。彼は、若いころ、一人でいることが多く、パリの街をあちこち彷徨しており、それが彼の作品にもたびたび出てきます。

errance :(書)彷徨

-彼の作品によく出てくるテーマや、彼の文体はどのようなものですか?

よく出てくるテーマには、ナチによるパリの占領があります。それは彼の両親が出会った時代でもあります。彼の最初の作品の場合のように、中心的なテーマとして出てくる場合もありますし、1960年代以降のように、そうでない場合もあります。

 l'Occupation:ナチによるパリの占領(またはその時代)
 récurrent :反復される

-その他のテーマは?

パリの街のなかでの彷徨が、彼の作品の魅力ともなっています。彼の流れるような美しい文体も彼の作品の偉大さのひとつです。

-かれの作品を読んでいない人に、最初に読むことを勧めたい作品は? La Place de l’Etoileですか?

必ずしもその作品ではありません。とても濃密な作品なので。私ならDora Bruderを勧めます。

-え?

Dora Bruderです。占領期に失踪した若い女性の名前で、この作品は、モディアノが占領下の1940年代に、若いユダヤ系の女性が失踪したことを新聞で読んで知って、彼女の足跡を追い、その人生を再構成しようとしたものです。単に犠牲者としてだけではなく、自由に彼女を描いています。

restituer:復元する

-ありがとうございました。さらに詳しく知りたい方は、動画の下のリンクをクリックしてください。

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白水社の雑誌「ふらんす」2015年1月号でパトリック・モディアノ特集をやっている。

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この動画に関する LeMonde.fr の記事

ニュースに出てきた"Dora Bruder"は、下記の本。

Dora Bruder
Dora BruderPatrick Modiano F. Bruno

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日本語訳は、「1941年。パリの尋ね人」というタイトルがついている。
アマゾンで中古版が出ているが、絶版なのか、すごい値段がついている。

1941年。パリの尋ね人
1941年。パリの尋ね人パトリック モディアノ Patrick Modiano

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【フランス語聞き取り練習】話し言葉のオック語(南フランス方言)

フランス語聞き取り練習のための動画をまたご紹介します。



この方は、L'Occitan tel qu'on le parle という本を書いた、Jacques Rongierという方。

僕は大学のころ言語学が好きで、自分は言語学者になれなかったが、今でも、言語学者の生活にあこがれている。
この人は南フランスのCorrèzeというところの出身らしい。オクシタン(オック語ともいう)というのは南フランスのフランス語方言だ。

おおよそ、言っていることは、こんなこと。
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元々はアフリカやカンボジアの言語の研究をしていたが、退職してから、自分が子供のころ、周りできいていた言葉を知らないことに気づき(当時、私はその言葉をしゃべるのを禁じられていた)、改めて研究しようと思った。

travailler sur :(この場合)研究する
ex. j'ai travaillé sur une grande nombre de langues :たくさんの言語を研究した
prendre la retraite :退職する
se rendre compte que ~:~ということがわかる
ex. je me suis rendu compte que ~

インフォーマント(研究する言語を母国語とする人)を探すのに4、5年かかったが、インフォーマントを見つけてから、Saint-Privat方言の辞書を編纂した。

informateur :インフォーマント
il m'a bien fallu plusieurs années :何年も必要だった

(Saint-Privatは、Xaintrie Blancheの行政中心地(chef-lieu )。Xaintrie にはXaintrie BlancheとXaintrie Noireの二つがある。前者は北オクシタン、後者は南オクシタンに属しているので、両者間には違いがある。)

この辞書を編纂してから、もう少し回りの方言も見てみたくなった。
そのために、いくつかのテキストを用意し、45箇所の場所で調査を行った。

この本では、標準リムジン語(書き言葉)と各方言(話し言葉)の関係を示した。
標準リムジン語は、書き言葉なので読むことはできるが、それをどのように発音するかは地域により違う。
そのため、それぞれの地域で標準リムジン語の文字(音素)をどのように発音するのかを調査し、そのルールを示したのだ。

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標準リムジン語という、書き言葉があるのは知らなかったな。

南フランス語の言葉を探るのもおもしろそうだ。


Occitan Tel Qu on le Parle
Occitan Tel Qu on le ParleRongier Jacques

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【フランス語聞き取り練習】コーランの誕生と暴力の起源[著者インタビュー動画)

また、フランス語聞き取りのための動画をご紹介する。

話しているのは、Naissance du Coran(コーランの誕生)という、狂信的なイスラム主義者の暴力とコーランを読むこととのの関係について本を書いた著者、Michel Benoit 氏だ。

とってもわかりやすく話してくれる人で、ジェスチャーも交えているので、かなり聞き取りやすいほうだ。



概ね、下記のような内容。

トゥルーズとモントーバンで起きた殺人事件の犯人(モハメッド・メルメラ)は、一人でコーランを読んで、殺人にまで至った。このような極端な行為に人を導くとは、一体、コーランにはどのようなことが書いてあるのだろうか?

少数の狂信的なイスラム教信者と平和的な信者を混同してはいけないと言われるが、どちらも同じコーランを引き合いに出すではないか?

se réclamer de :~を援用する、~を引き合いに出す
Les uns comme les autres, ne se réclament-ils pas le même texte?
「どちらも同じテキストを援用しているではないか?」

この疑問から、私は、コーランに興味を持っていった。

全く新しい著作を著したと主張するわけではない。この本は、これまでの研究者によるコーランの総括を試みたものだ。
私がしたかったのは、読者にコーラン理解のための鍵を与え、疑問をもつことを促し、思考を促進したかったのだ。

著作にあたって、困難な点も多かった。

一つは、コーランの言葉が、アラブ人にとっても難しい言葉で書かれていること。
二つ目は、パズルのピースをテーブルにばらまいたようなコーランの構成。
最後は、文章にほのめかしや、"…"などの表記が多く、翻訳についても意見が一致していない部分があること。

私は、ひとつの疑問もそのままにしておきたくはなかったので、最終的には、ユダヤ教の起源まだ遡り、そこから、ユダヤ・キリスト教徒の著作までの変遷を追わなければならなかった。

なぜかと言えば、コーランは、本質的には、ユダヤ・キリスト教の書物だからだ。
コーランの著者たちは、ユダヤ教徒であると同時にキリスト教徒でありたかった。ただ、彼らは、そのどちらをも超えて、新しい第三の啓示を提示したかったのだから、ユダヤ教やキリスト教は、コーランの教えと比べて、古臭く、不道徳なものだと主張する必要があった。

caduc すたれた、古臭い
pervers 不道徳な

このため、彼らは、人類を、コーランの教えに従う人たちと、それに従わないひとに分ける必要があった。この考えをメシアニズム(messianisme)という。
このメシアニズムはユダヤ教のなかで出てきたものだが、のちのキリスト教や、全体主義やナチズムなどに影響している。

私は、イスラム教徒の方々にも、彼らに禁じられている、コーランを歴史的なテキストとして批判的に読むということを促したかった。
キリスト教徒は、聖書に対して、一世紀半前に、この歴史的、批判的な解釈という作業を行っており、それにより、キリスト教は、その他の人々と和解し、近代に進むことができた。

exégèse 解釈、注釈

最後に私は、3つの章で、メシアニズムの劇的な影響について述べている。

・ひとつは、女性に対する軽蔑(ほとんど憎悪)。 なぜか?
・初期の全体主義的な社会の誕生。 どのようにして?
・聖戦や神のための殉死への呼びかけ。 いったいどこまでいくのか?

もしあなたが、この本を開いた時より、閉じたときに、より多くの疑問を持ったのであれば、私の時間が無駄にならなかったと言えるでしょう。

Naissance du Coran : Aux origines de la violence
Naissance du Coran : Aux origines de la violenceMichel Benoît

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